カテゴリー「書籍・雑誌」の23件の記事

2017年3月30日 (木)

親子3人パリ暮らし。

どうしてもっと若い時にやっておかなかったんだろうと思いつつ、数カ月前から矯正歯科に通っています。

で、口を開けながら先生と話していた時のこと。
「先日、フランス関係の本を、買ったんですよ」「ほおほお」「すごく面白くて」「それは、よかったですね」「で、改めて著者名を見たら、柴田さんだったんですね。びっくりしました。思わず電車の中で、声をあげてしまいましたよ」。
ということだったんだそうです。確かに楽しい偶然です。

Th__20170330_105032親子3人のパリ暮らしを綴ったこの本を刊行してから、そろそろ1年が経とうとしてます。いまだに読んでくれてる人がいるんだと、ちょっとうれしくなりました。

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2015年8月 9日 (日)

『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』

日本に一時帰国の際は、村上春樹の本を努めて求めるようにしています。というのもこの人の本、電子書籍化されてるものがほとんど皆無だからです。なのでパリでは、キンドルで読むことができない。出版社の意向なのか、村上さん本人の主義なのか。英語版、フランス語版は、いっぱい電子書籍で出てるんですけどね(「走ることについて語る時に・・」英語版購入したけど、挫折しました・・)。

でも久しぶりの紙の読書、楽しいです。まずは、これを読みました。

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半分、写真集みたいな本だし、オールカラーだし、これはキンドルじゃない方が絶対いいですね。スコットランドとアイルランドの、ウィスキー(そして少し、黒ビール)をめぐる旅のお話です。要は、呑みまくり旅行記ですね。

「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」というタイトルが、まず素敵です。
「・・・残念ながら、僕らはことばがことばであり、ことばでしかない世界に住んでいる。僕らはすべてのものごとを、何か別の素面(しらふ)のものに置き換えて語り、その限定性の中で生きていくしかない。でも例外的に、ほんのわずかな幸福な瞬間に、僕らのことばはほんとうにウィスキーになることがある。」

ウィスキーをワインに置き換えると、この幸福な瞬間、わかるな〜。「前書きのようなもの」の末尾に書かれたこの文章、そして「あとがきにかえて」の「うまい酒は旅をしない」の下りに、この本のエッセンスが凝縮しています。ここだけでも、本屋さんでぜひ立ち読みを。僕が村上春樹の文章が好きなのは、こういうところなんだと思います。

そして奥さんの陽子さんの写真も、凄くいい!

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今までの人生で、ウィスキーとはあまり真面目に向き合ってこなかったけど、無性に彼の地のパブで味わってみたくなりました。

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2015年1月25日 (日)

シャーロック・ホームズ博物館の正しい並び方

この週末、ロンドンまで2泊2日で出かけてきました(金曜夜→日曜夜)。用事自体は土曜日の昼に早々に済んだので、

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午後イチで、こちらへ。ベイカー・ストリートです。

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といえばやっぱり、シャーロック・ホームズですよね。地下鉄ベイカー・ストリート駅の真ん前には、ホームズの銅像が建ってます。像だけ見ると、孤高の雰囲気が漂ってるんですが・・・

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周りには観光客がわさわさ。どうやら待ち合わせ場所に使ってるようで、完全にロンドンのハチ公になってました。

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そこから歩いて数分。221番地Bにあるホームズの住居兼探偵事務所が、この日の目当てでした。入り口にはちょっとイケメンのロンドン市警官(の扮装をした従業員)。入場者の整理をしつつ、気軽に記念撮影に応じてくれます。

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冬場の今はこの程度の行列で、15分ほど寒さに震えただけで入場できました。

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でも実はここに並ぶ前に、この警官の左側にあるショップで、入場券を買っておかないといけないんです。夏などは100m以上の長蛇の列が出来るそうで、それを知らずに延々と並んだあげく、入り口で「入場券を買って並び直しなさい」と言われて、逆上した観光客がたくさんいるそうな。

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そのあげくに係員を撃ち殺した場面が、館内でろう人形として展示されてる(ウソです)。しかしこれまで何千何万人と文句を言う人がいただろうに、「事前にチケットを購入して下さい」などの表示が、いっさい出ていない。面白い国民性です。

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内部は、2階が有名なサロン。ドラマや映画で見慣れた部屋よりは、ずっと狭い印象でした。「小説の記述を基に、忠実に再現した」そうなので、こちらが正しいんでしょうが。

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「シャーロックが当時暮らしていたままを、保存してるんですか」と、観光客の一人が尋ねてましたけど、そう訊きたくなるくらい内部の調度はリアルです(笑)。

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愛用のおまるまである!

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いきなり肩を組まれ、迷惑そうな名探偵。

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捜査を依頼した後は、地下鉄駅の真向かいにあるシャーロック・ホームズバーで、遅めの昼食を取りました。雰囲気はいい感じだし、特大フィッシュ&チップスも悪くない。でもひき肉しか入ってないぱさぱさのハンバーガーは、注文しない方がよろしいかと・・。

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ショップでは見るだけのつもりだったのに、ついフラフラとこれを買ってしまいました。舞台を現代に設定した人気シリーズ『シャーロック』の、シーズン2第1話『ベルグレビアの醜聞』で、事件解決の鍵を握る言葉。それを基にしたマグカップです(ここまで言うと、ネタバレ?)。ファン心のくすぐり方が、つくづくうまいな〜。

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ドラマ自体、ものすごくレベルの高い面白さなのですが、主演俳優ベネディクト・カンバーバッチがとにかくかっこいい!

 


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2014年12月 4日 (木)

谷口ジローがフランスで大人気だと、聞いてはいましたが・・。

パリは毎日、どんより天気です。「朝の気温3℃、午後の最高気温3℃。終日曇り」という、典型的なパリの冬が、ようやくやって来ました。

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もちろん晴れてるに越したことはないですが、少し寒いぐらいの方がランニングは快適です。いつものようにセーヌ川沿いを走っていると、ポンヌフを渡ったところで騎馬隊に遭遇しました。かなり長い列。50頭以上は、いたようです。

そしてオルセー美術館を過ぎた辺りでは、

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漫画家谷口ジローの、かなり目を引く広告が出てました。「伝説の日本人漫画家による、ルーブルの謎」。すごいキャッチコピーです。

僕には、TVドラマ『孤独のグルメ』の原作画を描いた人、ぐらいの認識しかなかったんですが(註)、フランスではすごく高い評価を受けてるらしいです。何しろウィキペディアでは、日本語版よりフランス語版の方が記述が詳細なほどです。

毎年1月に開催されるアングレーム国際漫画祭でも、次回は大々的に特集されるようです(こちら)。

特集のタイトルは、『夢見る人』。ふ〜ん、そうなんだ。読んでみようかな。

(註)当初は「原作者」と書いてたんですが、原作は久住昌之さんですよね。毎回、ドラマに登場してたのに、うっかりしてました。

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2014年8月 8日 (金)

久々に、紙の本を読んでます。

パリにも日本の本屋さんは何軒かあるんですが、気軽に行ける場所にはないし、何より新刊は高い。それで最近はもっぱら、Kindleで電子書籍をダウンロードして、読んでます。

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世界のどこにいてもKindleがネットにさえ繋がっていれば、あっという間にダウンロードできて(だからこそ、つい衝動買いしてしまうのですが)、気軽に読める。「紙の本に比べると、読みにくい」という声もよく聞くし、たとえばうちの嫁はほとんどKindleでは読書しません。でも僕は最初から、ほとんど違和感なく入って行けました。

でも先日、都内の本屋で欲しかった本を買って、久しぶりに「紙の読書」を再開してみて、僕にとっての電子書籍の大きな欠点を二つ、改めて感じました。

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まず、電子書籍のラインナップが、まだまだ圧倒的に少ないこと。この本も3年前に単行本が刊行されたのですが、結局Kindle版が出ることなく、今回文庫版が出版されました。(そもそも村上春樹作品の電子版がほとんど出てないのは、紙でも十分に売れるから?それとも本人の意向?知りたいものです)

もうひとつの電子書籍の欠点は、紙の本のずっしり感がないことですね。これから読もうとする本が、どれぐらいのボリュームがあるのか、どれぐらい読んで、あとどれぐらい残っているのか。それを視覚と触覚で確認できないのは、やっぱり相当に物足りないです。

それにしてもこの本、ものすごく面白いです。

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2013年11月13日 (水)

フランスも、美魔女ブーム?

フランスの週刊誌『ヌーベル・オプセルヴァトゥール』が、こんな派手な特集を打ってたので、つい手に取ってしまいました。

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sexyとsexagenaire(60代)を組み合わせて、「セクシーな60代」。「恋愛、仕事、趣味。60歳で、何でもできる」という欲張りなキャッチです。表紙がファニー・アルダンというのも魅かれました(トリュフォー晩年の恋人です)。

でも残念ながら中味は、60代で若々しく活躍してる各界の有名人を紹介してるだけの、甚だ新味のないものでした。

ヌーベル・オプセルバトゥール(略称ヌーベル・オプス)は、かつてフランス左翼の拠り所ともいうべき雑誌で、全盛期の影響力は物凄いものがありました。名物編集長のジャン・ダニエルが来日した折りには、学生だった僕も講演会を聴きに行ったりしたものです。

でも90年代以降はすっかり普通の雑誌になってしまい、ほとんど読まなくなってました。「セクシーな60代」にまんまと引き寄せられた僕が大きなことは言えませんが、昔日の面影はもはやありません。64歳になったファニー・アルダンが元気で綺麗なのを確認できたのは、何よりでしたけど。

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2013年5月31日 (金)

2年越し企画『F1美人レポーター座談会』。

F1では、『オートスポーツ』というレース雑誌の仕事を主にさせてもらってるんですが、そこで以前から温めていた企画に、『美人レポーター座談会』というのがありまして。

世界中のTV、ラジオ局からF1に特派員として来てる(ほぼ)美人レポーターたちに集まってもらって、楽しいこと、大変なこと、いろんなことをしゃべり倒してもらおうと。しかし彼女たち、ものすごく忙しくて、スケジュールをすり合わせるのがとにかく大変で。

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たとえばイギリスBBCラジオのジェニーとか、

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メキシコTVのジゼルとか、

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ロシアTVのナタリーとか。本人たちは喜んで参加すると言ってくれてるのですが、グランプリ週末に全員がヒマという30分ほどの時間帯が、ほとんど見つからない。

去年から2年越しで頑張って、何度かもうちょっとのところまで行きながら、最終的にドタキャン、討ち死に〜という事態が続きましたが、

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今回のモナコで、ようやく実現!結果的に、ここでやれて良かった。舞台は最高だし、彼女たちも司会の僕そっちのけで、盛り上がりまくってました。6月下旬発売の号に、掲載される予定です。

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2013年2月16日 (土)

オートリブの記事が、掲載されました。

日本の自動車雑誌で「モーターファン・イラストレイテッド」というのがあるんですが、

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これですね。特集タイトルだけ見ても一目瞭然、かなり技術側に寄った本です。その雑誌の編集長がパリに来た折り、オートリブの話をしたら面白がってくれて、

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こういう記事になりました。このメイン写真は、嫁撮影です。せっかくだからパリらしい写真を撮ろうと、凱旋門の周りを僕がグルグル回り、広場の端っこでカメラを構えてもらいました。究極の家内制手工業ですね。

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タイトルは「テクニカル・リポート」になってますが、内容は全然テクニカルじゃなく、まあ試乗記みたいなもんです。

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2012年12月20日 (木)

Kindle paper white、買うてしまいました。

今日からほんの数日間だけ、日本滞在です。

到着早々、真っ先に何をしたかというと、近所のカメラ屋に注文しておいたKindle paper whiteを取りに行ったのでした。

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こういう箱に入ってます。開ける時のワクワク感を高めようと、けっこう頑張ってる感じはするのですが、やはりAppleにはかなわない。あちらがワクワク度100とすると、これは30くらいかな。

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とはいえ、読書に特化したすっきりしたデザインは、非常に好感が持てます。タッチ操作も、言われているほどもっさりした感じは受けません。

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さっそく無料の『坊ちゃん』をダウンロードしてみました。所要時間20秒くらい。デフォルトだと、かなり明るい画面設定になってます。iPadぐらいの眩しさ。

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これは一番暗くした状態。すごく自然。確かに紙の読書に近い。ただ実際に使って初めて知ったんですが、次頁に飛ぶ時に、iPadのようなページがめくれるアクションではなくて、文字全部が入れ替わるんですね。それが個人的には、気持ち悪いし、目が疲れる。レビューを読む分には、そういうことを言ってる人があまりおらず、単に慣れの問題なのか。だと、いいけどな。

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空腹と疲れ目には、市川駅前『男爵』名物ネギ味噌ラーメンに、チャーシュー5枚トッピング(+200円)。どうだ。

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2012年8月 8日 (水)

『凍りの掌(こおりのて)』、読みました。

「キッザニア」に出かける娘の引率で、豊洲のららぽーとへ。隣の紀伊国屋書店をひやかしてたら、平積みになってるこの本を見つけて、思わず購入しました。

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シベリアに4年間抑留されていた父親の体験を、娘である作者が漫画化した作品です。僕の父も同じように4年間抑留され、生前何度か話を聴こうとしたんですが、「思い出したくない」と話してくれませんでした。思わず購入したのは、それがずっと引っかかっていたからなのか。少し羨ましい思いを抱きつつ、読ませていただきました。

娘にも読ませたいけど、強制すると意固地になるだろうし、その辺の目に付くところに置いとこうかな。

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