日常が少しずつ、パリに戻ってきています。完全に元に戻ることは、もはやないにしても。
11月13日の夜からしばらく時が止まってしまい、このブログの更新もすっかり滞ってしまいました。たくさんの皆さんから、消息を訪ねる便りや、励ましのメッセージをいただきました。ありがとうございます。われわれ家族は、とりあえず元気です。でも犠牲者の多さ、遺族の哀しみの深さを思うと、今もなかなか平常心が保てません。
今回の無差別テロは、これまで30年以上パリに住んで、何度か同様の事件に遭遇してきた中でも、何か異質のものを感じました。うまく言葉に言い表せないのですが、憎しみの質が違うとでもいうのでしょうか。
テロリストたちの犯した犯行に言い訳の余地のないのはもちろんですが、その冷酷さからは絶望の深さも伝わってくる気がします。それはシリアへの空爆強化などでは、解決できることではないと思います。
土曜日には閉まっていた近所の市場も、昨日水曜日はたくさんの買い物客で賑わっていました。パリに日常が、少しずつ戻っています。でもまだ完全には戻っていないし、何かが決定的に失われてしまった気がします。
改めて少しずつ、パリの様子を伝えていくつもりです。途切れ途切れになるかもしれませんが、お付き合い下さい。
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コメント
ご家族の皆さんがご無事で本当になによりです。
事件のあったカフェが友達の職場から近く、行きつけだったそうです。
全く人ごとではなく“なにより”と言って良いのかどうか、、、
私は911の時に丁度アメリカに居ました。
NYの次はLAに来るという情報が流れ、ダウンタウンから人がいなくなり映画の様でしたが、恐怖で浮ついた気持は現実のものでした。
飛行場が閉鎖され、街のあちこちに星条旗が掲げられ異様な雰囲気でした。
憎しみが連鎖して根が深くならない事を祈っています。
活気のあるパリが早く戻って来ます様。
健康でいらっしゃって下さい。
投稿: navii | 2015年11月19日 (木) 16時41分
naviiさん、こんにちは。お心遣いいただき、ありがとうございます。
ようやく日常生活が戻って来つつある感じですが、今日はブリュッセルで地下鉄全線が予防措置ということで運行停止・・。まだまだ先は、見えませんね。
naviiさんのおっしゃるように、憎しみが憎しみを生まないことが一番の解決策だと思うのですが、今は必ずしもその方向に行ってない感じです。
われわれ一般民間人は、その中で普通の暮らしをして行くだけですが。
投稿: ムッシュ柴田 | 2015年11月21日 (土) 14時49分
Agree absolutely. None of the multicultural lefties can ever understand what makes freedom essential.
投稿: Samuel | 2015年12月 8日 (火) 23時47分