『恐るべし、盲目トレイルランナー』50kmトレイルレース完走記その2
いざベルサイユ宮殿を出ても、10kmほどはなだらかなトレイルが続きます。
おかげで1km5分台のペースでも無理せず走ることができて、おお〜、いい感じだぞ〜と思ったのもつかの間、
いきなり急斜面登場。
けっこうな上りなのが、おわかりでしょうか。さっきまで軽快に走ってたランナーたちも、さすがに歩きに切り替えです。「こういう上りの時に水や食料を補給して、タイムロスを防ぐ。転倒も防げる」という講習会の教えを守り、
まずは1個目のミニミニおにぎり。今回は、これにずいぶん助けられました。ロードレースの速さだと、走りながら咀嚼なんてとてもできないのですが、トレイルのペースなら口に含んで、お米の甘さや梅干しの酸っぱさを堪能しつつ、十分にエネルギーに変換できます。
そこからは次から次へとこういう上りに出現されて、さすがにメゲ気味。
そしたら上り切った先に緩い下りが広がっていて、思わず駆け降りて行く途中に、木の根っこにつま先が引っかかり、あっと思った瞬間には派手に転倒してました。
幸いひざ小僧をすりむいた程度で済んだんですが、起き上がろうとしたらふくらはぎが攣って、イテテテ状態。周囲を走っていたランナーたちは速攻で「大丈夫か」と手を差し伸べてくれたり、あちこちにふっ飛んだ補給食やサングラスを拾い集めてくれたり。こういう運命共同体的な感じは、ロードレースにはないうれしいところですね。
知らないうちに意識がぼんやりしてたようで、転んだおかげで逆にしゃきっとできました。しばらくして数人のグループを追い抜こうとすると、「緩い下り」とか、「すぐ先、小石!」とか頻繁に声掛けしてるのが聞こえました。
何とまあ全盲のランナーと、それをサポートする人たちでした。ロードでは何度か遭遇したことがありますが、路面の荒れ方が比較にならないトレイルを、声によるガイドと自分の足裏の感覚だけで、けっこうなスピードで走り切ってしまう凄さ。人間て、その気になればたいていのことができてしまうんですね。
そして27km地点に設けられた、待望の初補給所。
皆、水やバナナ、オレンジ、ドライフルーツ、サラミを求めて、あちこちをウロウロ。今気がついたんですが、この手前にいるオジサン、スタートからずっと僕の前後を走って、結局ゴールまでいっしょでした・・・。
細いパスタ入りのトマトスープ、おいしうございました。濃密に甘いゼリーとかを無理やり口に押し込んでると、こういうしょっぱい系がうれしいです。
その3「ゴ〜ル」に続きます。
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