この週末は、パリからベルサイユ宮殿までの10マイルレースに出る予定だったのですが、左カカトが腫れてしまい、急きょ棄権・・(涙)。気分でも変えようかと、近所のビストロに出かけました。
14区にある有名ビストロ「トロッケTroquet」の、さらに気のおけないバージョン、Cantine du Troquetカンチーヌ・デュ・トロケという店です。

夏の陽気が戻って来た夕暮れの午後7時半、テラスに面した窓は全面開放。大通り沿いに地下鉄6号線の高架が通ってるし、クルマの交通量もけっこうあるんですが、音は全然気になりません。
カンチーヌというのは、学食とか社食という意味です。それっぽく、ブリキ缶に入ったカトラリーが置かれてます。ワインは、グラスがすべて5ユーロという良心価格。白はマコンとソーミュールを、1杯ずつ注文しました。
これが前菜のメニュー。伝統的なカフェの前菜と、オリジナルが混在してる印象です。日本人を含め、外人観光客もけっこう来てましたが、丁寧に英語で説明してもらってるようでした。
「これがぜひ食べたかった」というマテ貝を、嫁は注文。
大皿に、ど〜んと盛られて出てきました。ニンニクとバジル、トマトの風味がしっかり効いてます。
煮汁をたっぷりからめていただくと、さらに美味しいみたいです。
僕はカフェの伝統料理、豚の耳を食べることに。あくまで前菜ですから、普通はちょこっと出るだけなんですが、ここのは量も見た目も想像を絶してました。
これですもんね。最初は、ソースヤキソバかと思いましたよ。麺みたいに見えるのが、耳を細く切ったものです。ゼラチン質たっぷりで、噛むうちに歯が重くなってくるほどですが、しっかり完食。こんな楽しい豚耳、初めて食べました。
でもこれで、お腹いっぱいになってるわけにはいきません。メインのボリュームが、また輪をかけて凄い・・。
僕は分厚く切ったハムのローストの、マッシュポテト添え。400gは、あったかと。
嫁は、特大リブステーキ。メニューにはレアと書いてありますが、頼めば焼き加減を調節してくれます。赤は南仏バンドールとソミュールを1杯ずつ。
もうこれ以上は入りません状態でしたが、デザートもおいしいという評判です。小振りなものじゃないだろうな〜と覚悟しつつ注文すると、
しっかり大きかったですね。イチジクのタルト。しかも真ん中には、マスカルポーネの層が分厚く挟まれてる。でもこれ、絶品でした。あれだけ満腹でしたが、ペロリと平らげてしまいました。
赤いフルーツが濃厚なクリームに浮かんでるミルフィーユを、嫁も完食。エスプレッソで締めて、一人50ユーロでした。
勘定書きは、豚の缶詰めのフタに挟まれて。
入った時にはお客さんはまばらだったのに、夜10時過ぎに出た時には・・
店の外まで溢れ出る超満席状態でした。この美味しさと雰囲気、コストパフォーマンスの高さなら、そうだろうなと思います。フランスの店では珍しく、料理も待たされない。サービスも、気持ちの良いものでした。
地下鉄二駅分歩くぐらいでは、満腹感は全然解消しませんでした・・・
Cantine du Troquet Dupleix
53 Boulevard de Grenelle, 75015 Paris(予約はできません。夜はできれば、7時半までに!)
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