『かぐや姫の物語』を、パリで観ました。
革命記念日前日の日曜日、『かぐや姫の物語』を観に、家族で行ってきました。
やっぱり日本語版で観たいよねと上映館を探したところ、なんとパリ市内の日中の上映はほとんどがフランス語吹き替え。比較的近所ではここレ・アールのシネ・シテが、唯一の原語字幕バージョンでした。
上映前には行列ができてましたが、日曜日なのに子供の姿は見えません。『風立ちぬ』は逆に日本語版が大部分だったと記憶してるんですが、吹き替えがいいと興業側が判断したのかもしれません。
『竹取物語』のストーリーをほぼ忠実にたどりながら、ここまで豊かに物語世界を膨らませる手腕に、ただただ感服しました。80歳近い老監督の、何という瑞々しい感性と想像力。もちろんこの日本最古の物語(そして世界最古のSF?)と言われる原作自体に、それだけの深さと、1000年の時の流れなどびくともしない普遍性があるからなんでしょうが。
姫の背負った深い業、翁と媼の哀しさに身につまされていると、前の席からも中年男性のすすり泣く声が聴こえてきてました。映画が終わって、スタッフロールが流れ始めても、ほとんどのフランス人は席を立とうとせずに、じっとしておりました・・・。
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コメント
世界でも高評価なのですね!!今まで高畑さんの作品はあまり好きじゃなかったのですが、かぐや姫の物語はとても心打たれて、劇場で観て本当に良かったと思いました。
日本での公開当時、アメリカでは子ども達の裸やお尻丸出しの赤ちゃんの姿が規制対象になるからそのままでは公開できない、という話を聞いて「なんと勿体ない」と思ったのですが、アメリカでも公開が決まったようでその辺りはどうなったのかなぁと気になります。できれば昔の日本のありのままの風景を世界中に見てもらえたらいいなぁ^^
投稿: reisia | 2014年7月17日 (木) 16時56分
reisiaさん、こんにちは。コメントありがとうございます。アメリカの話は初耳で、ビックリでした。そんなことが、規制の対象になるとは・・。
外国人に囲まれて、こういう素晴しい映画を観ると、僕が作ったんじゃないのに誇らしい気持ちになりました^^
投稿: | 2014年7月18日 (金) 08時25分