Keiさん、星を取ってしまいましたね。
もちろん大いに喜ぶべきことなんですが、これでいっそう予約が取れにくくなるんだろうなという、きわめて自分勝手な感慨です。
ここで初めて料理をいただいたのは、去年の10月でした。まだ開店して、半年ちょっとの時点。シェフのお任せコースを注文しました。
肉料理を自分で選ぶ以外は、何が出てくるかは事前にまったくわからない、本当のお任せメニューです。
名物の玉葱のアイス。
自家製柚子胡椒を効かせた、野菜のポトフ仕立て。この料理も他の多くのお皿もそうでしたが、
生野菜の使い方が、実に繊細です。
ブルターニュ産オマール海老。お皿に描かれたソースは、バジルとトマトの2種類。あまりに美味で、舐めるようにすくってしまいました。
鱸(すずき)のグリル柑橘ソースにも、驚いたなあ。
見た目はちょっとぎょっとするこの鱗(うろこ)が、今まで食べたことのない香ばしい食感に大変身している。
そしてイベリコ豚のロースト。
ワインは、サヴィニー・レ・ボーヌの2009年で通しました。魚にも肉にもよく合い、若いのにこなれていて、いい感じでした。
これ、デザートなんですよね。ただただ、美しい。そしてもちろん、とろけるほどにおいしい。
奥は塩キャラメル、手前の目玉焼きみたいなのは、白身に見えるのがココナツクリーム、黄身がパッションマンゴのセカンドデザート。
創造性、物語性、そして気迫。うまい料理は世の中にいくらでもあるけれど、ここはちょっと次元が違う感じ。実によくできた芝居を堪能したあとのような、大満足感を感じました。Keiシェフ、骨身を削り過ぎて身体を壊しませんように。
Restaurant Kei
5 rue Coq Heron 75001 Paris
01 42 33 14 74
http://www.restaurant-kei.fr/
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント