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2011年11月21日 (月)

パリ日本館で、落語会。

 この週末、久しぶりに落語を聴きに行ってきました。

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 三遊亭竜楽師匠。全然知らない噺家でしたが、去年聴いた友人が、「すごく面白かったよ」と。公演会場にも、興味がありました。

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 パリ大学都市内の、日本館。1920年代に、大富豪の薩摩治郎八がぽんと私財を提供して建てられた、留学生のための宿泊施設です。この写真はおそらく、建立当時のものでしょうね。今もほぼ、当時のままです。

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 パリ滞在中の薩摩は、当時パリの画壇で活躍していた日本人画家のパトロンもしていました。特に藤田嗣治には支援を惜しまず、その縁から館内には2点の藤田が飾られています。

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 新聞記者としての最初の赴任地だった徳島で、僕は薩摩治郎八の未亡人利子さんと知り合い、かなり傷み始めていた日本館の修復を呼びかける記事を書いたりしました。大富豪だった薩摩は戦後零落しており、僕が知り合った頃の利子さんも、小さな洋裁店を一人で営んでました。

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 特設会場の奥に、2点目が見えます。

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 かなり直前になって公演が決まったらしく、事前のPRはほとんどなし。50名ほどしか集まらなかったのは、ちょっと残念でした。でも扇子や手ぬぐいの使い方とか、日本ではまず見せてくれない着物の裏地や長襦袢の柄まで披露してくれて、一同大満足。同時通訳をしてくれたフランス人のおじさん、日本語がひっくり返るほど達者でした。

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 演し物は、「寿限無」と「ちりとてちん」でした。それから間に、フランス人の前座(?)が、フランス語落語を大熱演。未熟ではありましたが、非常に華のある若者でした。何より表情の豊かさは、日本人にはとてもかなわない。フランス人によるフランス語の落語って、けっこう可能性あるんじゃないかと思ったりしました。

 それにしても徳島の利子さん、お元気かなあ。

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