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2011年9月 5日 (月)

35年ぶりに、葡萄摘みをしたのだ。

 う〜ん、久々のワインネタです。この週末、ブルゴーニュのヴォルネイ村まで、葡萄の収穫を手伝いに行ってきました。レジスおじさんの畑です。(以前、造り手訪問をした時の記事は、こちらです)。

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 毎年毎年楽しみにしていたのに、いつも仕事とかち合って、涙を呑んでました。それが今年は、本来なら8月27日から収穫を始める予定が、レジスおじさんが「もう1週間熟すのを待とう」ということになって、めでたく手伝えることになった次第。実に、35年ぶりの葡萄摘みとなりました。

 土曜の午後にわれわれが向かったのは、ヴォルネイの村名ワイン用の葡萄を栽培してる畑。比較的、平坦な土地です。

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 こういうバケツと鋏を渡され、畑に突撃。このバネ付き鋏、葡萄のつるを実にリズミカルに切れるスグレモノでした。

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 とはいえ、こんなふうにしゃがんだ状態のまま、じりじりと横移動しながら、葡萄をひと房ずつ切り取って行くという地道な作業。当然、腰や背中が悲鳴を上げるわけで。前回は1週間、朝から晩までぶっ通しで作業できたのにな・・。

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 いっしょに来てたフランス人のオジサンの、腰に一本足の椅子を縛りつけて、腰かけながら作業する姿が羨ましかった〜。

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 で、バケツがいっぱいになると、荷車まで運んで、ザァーっと空ける作業の繰り返し。

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 そっちもいっぱいになると、底にスクリューのような搾汁の器具が付いてる箱に移し替える。そしてそれを、醸造所まで運んで行くと。

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 むちむちに熟れたピノ・ノワール。ほおばると凝縮した甘みが口中に溢れて、ものすごく美味しい。毎年来ている人の話では、今年の葡萄は特に美味しいとのこと。う〜ん、2011年ビンテージは、かなり期待できそう。

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 こういう半分黴びてるのもありますが、これまた去年に比べるとずっと少ないと。レジスおじさんの葡萄栽培は、一株あたりの房の数を減らして、甘みを凝縮させるやり方です。だから少しぐらい黴びてるからといって、房ごとポイと捨てることなど、とてもできない。きれいな部分を丁寧に切り取って、バケツに入れて行きます。

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ごく稀に、シャルドネも生えてる(!)。minmin師匠いわく、接ぎ木をしてる元の部分から出てきたのではないかと。これがまた生食だと、うっとりするほどおいしかった・・・。

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 レジスおじさんと、「孫」のユースケくん。血がつながってないとは思えないほど、仲がいい。ワインは血より濃し?

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 午後1時半から6時までの作業が終わると、お待ちかねのテイスティング。おじさんの昔語り、ビンテージの比較、あるいは今年の葡萄の出来とかを聴きながら、取っ換え引っ換えいろんなのを呑ませてもらえる至福の時間です。

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 翌日迷い込んだヴォーヌ・ロマネ村の畑の葡萄は、明らかに一株あたりの数がレジス畑より多かった。失礼して食してみると、甘いんだけど、その甘さが薄まってる感じ。なるほどなあと、思ったのでした。

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