世界チャンピオンを、3回も抜いたノダ。
昨日の日曜日、マレーシアGPでの小林可夢偉選手は、素晴らしい走りを見せてくれました。ズルズルに滑るタイヤをいたわりながら、ミハエル・シューマッハを3回も抜く大活躍。特に28周目の、いわゆる「ダブルクロス」と呼ばれる大技を使ってのオーバーテイクには、プレスルームに居並ぶ口うるさい外人たちも、拍手を惜しみませんでした。
動画を切り取ったんで、あまりクリアではないですけど。ぐるっと右に回り込む1コーナーに、シューマッハの外側から飛び込んで行って(右が可夢偉です)、
コーナーを回りながら、並びかける。
そしてコーナー内側へと、ズバッと切り込んで行く(右が可夢偉です)。これが、一つ目のクロス(交差)。
しかし続く2コーナーは、左に曲がっているので(こちらから見ると右側)、自動的にシューマッハが内側を押さえることになって、このままでは先に行かれてしまう。
こういうふうに。
そこで可夢偉はもう一度内側に切り込んで(二度目のクロス)、抜き去って行ったと。
単に速いだけでなく、相手の懐に飛び込んで行く勇気と、周囲の状況を見渡す冷静さを兼ね備えていないとできない、かなり難易度の高い技です。これだけ鮮やかに決まるダブルクロスは、年に一度見られるかどうか。ぜひ動画を見つけて、流れるようなオーバーテイクを堪能してみて下さい。
| 固定リンク
「F1」カテゴリの記事
- しっかりドカ食い!の中国GPブログその2です〜(2018.04.18)
- 今年の上海は、異常に寒いっ!!(2018.04.14)
- 中東バーレーンから上海へと、旅がらすでございます。(2018.04.12)
- まずはバーレーンGPブログその1です。(2018.04.07)
- 暑かったり寒かったり、晴れたり大雨が降ったりのメルボルンです。(2018.03.24)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
こういう説明は素人にはありがたいです。小林、今季初入賞よかったですね。去年の鈴鹿(でしたっけ?)でインに突っ込んで行くのもハラハラドキドキでかっこ良かったし、レースの醍醐味がありました。それにしても、こういう時期の日本人のスポーツ界での活躍は本当にうれしいです。
投稿: minmin | 2011年4月12日 (火) 08時25分
コメントありがとうございます。
この時世、不要不急のスポーツの中でも、特に日本人に馴染みの薄い自動車レースで飯を食ってる人間としては、少しでもこういう活躍を知ってもらいたいものです。
投稿: ムッシュ柴田 | 2011年4月12日 (火) 11時23分