ア然とするほど、雰囲気を変えてしまった(らしい)レストラン。
長年、親しくさせてもらったY家がとうとう本帰国することになり、先日お別れ夕食会のようなものを開きました。
場所はラジオ・フランスにほど近い、L'Acajou「アカジュー」というレストラン。高級家具材のマホガニーという意味です。ここを知っている奥様方は多く、料理も雰囲気もクラシックな感じという評判。ところが最近、内装を一新したという・・・。
店に一歩入ると、メインダイニングはこんなモダンな感じ。雰囲気は決して悪くないけど、全員が強制的に相席です。一方、われわれは4夫婦8人だったので、特別に奥の個室を取ってもらいました。そこもかつては、店名のごとくマホガニーをふんだんに使った重厚な部屋だったそうですが・・。
今はこんなふうに、真っ白。壁には、ヘルムート・ニュートンのヌードが掛かっている。これはこれでまったくいいのですが、ここまでコンセプトを変えるのもスゴイ。
メニューが出てこないと思ったら、テーブルに置いてある長いペラペラの紙がそうでした。食前に、一首詠んでいるわけではありません。
でもアラカルトのみの料理は、なかなか意欲的でした。
僕が頼んだ前菜は、砂糖大根と人参のサラダ。両側の2本の塔は、パン・デピス(香辛料入りの甘〜いパン)とフォワグラです。
嫁注文の、生フォワグラと野菜のポトフ。暗くておいしそうに見えないのが難ですが、横取りしすぎて恨みを買った一品。
続いて嫁のメインは、子羊のフィレステーキ。下にトマトソースで煮込んだバスマチ米が敷いてあります。
僕はド〜ンと、ロースステーキ。かなり巨大でしたが、またたく間に間食しました。
デザート。見た目はどうってことないですが、ヴァシュランという濃厚チーズを混ぜ込んだ、バニラ、マンゴ、パッションフルーツのシャーベットです。
ワインリストは、けっこう高めの設定なのが残念。安くて美味そうなロワールやラングドックのワインを、セッセと注文しました。
心ばかりの、お餞別。去年のソーテルヌ旅行の際に買ってきた2005年のラフォリー・ペラギに、3家族の全員が寄せ書きをしました。2005年誕生のご長女が成人した時に、楽しんで下さいね。
ちなみにY家は次女が2009年の生まれで、両方とも(今のところ)21世紀屈指の素晴らしいビンテージという、のんべえにはうらやましいご家庭なのでした。
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