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2008年12月16日 (火)

「サブリナ」に、浸る。

 世界不況の波がひたひたと(というか、ドッカーンと)押し寄せているため、おとなしく自宅にこもっている。こういう時は、夢のようなお話に浸るしかない。「麗しのサブリナ」を、久しぶりに観直した。

Cpcnp

 ビリー・ワイルダー監督の、というよりオードリー・ヘップバーン主演のと言った方が、ふさわしい。それほど彼女の魅力全開の映画である。

 大金持ちの住み込みお抱え運転手の娘が、パリの料理学校から帰ってきたら、絶世の美女に変身している。そして屋敷の二人の兄弟に求愛されるという、シンデレラストーリー。

 普通の運転手の娘が2年間もパリに留学し、最新のパリファッションに身を包めるお金は、一体どこから出て来るのかとか、ツッコミどころは満載である。でもそんなものは、画面からあふれ出るサブリナの生き生きとした美しさの前には、どうでもよくなる。最初はジイサンにしか見えないハンフリー・ボガートも、すごくかっこいい。この人はつくづく、コメディの才能もあるのですね。

 セリフも素敵だ。

屋敷のバカ息子に恋をしたサブリナに、父がたしなめる。「娘よ。月に手を伸ばしても、決して届きはしないんだよ」「いいえ、お父様。月が向こうから、やってくるわ」。

そのバカ息子が、サブリナに一目ぼれして、こう言う。「ああ、サブリナ。きみは一体、今までどこにいたんだい」「あなたの家の、ガレージの2階よ」。

 それにしてもこのDVDのジャケット写真からでは、この映画の素晴らしさが少しも伝わってこない。せめてあのサブリナパンツのシーンにすれば、よかったのに。ジヴァンシーのファッションの数々は、こちらをご覧あれ。

 

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コメント

始めまして。

「麗しのサブリナ」にリンクを貼って頂いた
Fashion-Heartのwebmasterです。

ワインと料理の日々は楽しそうで、羨ましい。

普段着のパリの街もファッション雑誌には無い貴重な情報だと思いました。

一度、フランスの葡萄畑を見たいと以前から思っているのですが、フランスの方には縁が無く、未だに行けていません。葡萄畑の写真も想像した通りの美しい写真ですね。

また、お邪魔させて頂きます。今後とも宜しくお願い致します。

投稿: Fashion-Heart | 2009年1月 8日 (木) 05時04分

Fashion-Heartさん、こんにちは。コメント、ありがとうございます。勝手にリンクを張らせていただき、失礼いたしました。すごく充実したサイトですね。

先日はヒチコックの「裏窓」を観直して、改めて当時の映画というのはファッションへの影響力が凄かったんだなと思った次第です。

最近は「プラダを着た悪魔」にしても、確かに観ていて楽しいのですが、あの頃の観客が受けたであろう登場人物のファッションへの衝撃は、感じないですものね。まだまだ映画にも、そういう発信力はあるはずと思っているのですが、いかがでしょう。

投稿: ムッシュ柴田 | 2009年1月 8日 (木) 09時24分

サイトの性格からあまり訪問者様との交流がないのですが、リンクを貼って頂くのは本当に有りがたく思っています。有難う御座います。

個人的なメモからスタートしたサイトなので、虫食いだらけですが、少し前からアクセス数が増え、慌てているような次第です。皆さんの参考になると幸いです。

ヒッチコックはファッションにうるさかったのは、有名な話で、私も彼の監督作品はよく観ます。衣装の素材や仕立ては素晴らしく、相当に高額な衣装代が掛かっているだろうと想像出来ます。上流階級の人々を扱う事が多いので、必然的にそうなるのでしょうか。

戦後の数十年は、映画には人を魅了するような力があったとよく言われますが、娯楽も情報も少なかったその頃には確かに、ファッションにも大きな影響力があったのだと思います。しかし、「サブリナ」や「裏窓」の頃から比べると格段にその力も弱まっているのではないでしょうか。どちらかというと、揶揄されるような傾向にあるように感じています。

「銀幕のスター」と呼ばれていたその頃から比べると、隣のお姉さん、お兄さんのような、よりリアルな存在に、ムービースター達もなっているのではないかと思います。今では、その分「セレブ」と呼ばれ、私生活に注目が集まり、映画そのものよりもその日常生活が、ファッションに大きく影響していると言えるのではないでしょうか。

アメリカでは、プロモーションの一環として、知名度と感性の高いスター達に服を送りつけるのが常識のようになっていると聞きます。日本でもその内そのような状況が展開されるのではないかと思います。

投稿: Fashion-Heart | 2009年1月 8日 (木) 20時25分

改めて、コメントありがとうございます。

注目度の高いスターに服を送り付けるというお話は、非常に興味深いと思いました。そういえば自動車メーカーも、アメリカでは同じようなことをやってます。

ヘップバーンやグレイス・ケリーは、本当に輝いていました。ファッションから見た映画というのは、すごく面白い視点ですね。これからも、楽しみに拝見させていただきます。

投稿: ムッシュ柴田 | 2009年1月 9日 (金) 10時24分

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