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2008年6月

2008年6月30日 (月)

クスクス、くすっ。

 先日、タコ焼きを作りに来てくれたKさん一家が、「クスクスを食べたことない」というので、週末の夕食をごいっしょした。

 17区のポルト・マイヨ近くの、シャルリCharlyというモロッコ料理の店

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 クスクス屋としては、ちょっと気取った部類に入る。その分、値段もちょっと張るけれど、雰囲気はすごくいい。

 ちなみにクスクスというのは、小麦粉を原料にした粒々を蒸したもので、それに野菜スープを掛けたり、肉を添えたりする料理も、同じようにクスクスと呼ぶ。モロッコやアルジェリアなど北アフリカを代表する料理だけど、もっと南の国々でも食される。昔セネガルに行った時には、ピーナツオイルで和えた上に、干した魚を載せたものを食べたことがある(クスクスに関しては、ウィキペディアの説明が、よくできてます。こちら)。

 夜は34ユーロ(約5800円)のコースメニューのみ。

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 最初に、モロッコの代表的なスープ、ハリラが出て来る。モロッコのお袋の味、とでも言うべきもの。豆主体の、柔らかな味の優しいスープだ。ちょうどラマダン(断食月)に行った時、砂漠の町で日没後にまず食べるのが、このスープだった。

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 続いて赤ピーマンのマリネや人参のスパイスサラダ、茄子のキャビアなどなど、前菜の盛り合わせがドサッと出てきた。

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 そしてこれがメインの、クスクス・シャルリー風。いろんな肉の盛り合わせクスクスは、たいていの場合、その店の名前がついている。まず右手前の粒々を皿に取り、左の野菜スープを上からたっぷりかけて、子羊や鶏の串焼きを添えて食べる。好みで、豆板醤に似た辛いペーストを付けてもおいしい。野菜スープはトマトとパプリカベースで、人参やズッキーニ、蕪などがドッサリ入っている。このスープとクスクスは、基本的にいくらでもお代わりできる。でも出てきた分だけで、十分な量があるけどね。

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 ワインは、モロッコのロゼを注文した。ロゼとは言え、色は薄い。ヴァン・グリVin Gris(灰色ワイン)と呼ばれるものだ。暑い日のエスニック料理には、やっぱりロゼがいい。このワイン、北アフリカ特有の、ぎらぎらした太陽のような重さがない。産地を見ると、メクネス近くと表示されている。おそらく比較的標高の高い畑の葡萄から作られたと思われるような、繊細さが感じられた。

 食事とともにグラスも進んで、4人で2本を空けてしまう。Kさん、「ワインは全然飲めない」んじゃなかった・・?でも、うれしいけど。

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 締めはやっぱり、テ・ア・ラ・マント(ミント・ティ)。このギャルソンのお兄ちゃん、顔は悪役系ながら、なかなか心憎いサービスをしてくれた。

 メインの時のこと。Kさん母子がともに鶏のタジーヌ(素焼きの器の煮込み料理)を頼んで、このお兄ちゃんが運んできた。そしてフタを開ける前に、「はい、ご注文の鶏と魚ですね」と言うのだ。一同、「え?」という顔になって、「鶏2人前ですけど・・」と返す。「え〜、困ったな。じゃあ、作り替えて来ようかな」と、お兄ちゃん。

 魚の苦手なSくんは、「どうしよう」という表情。隣でお母さんが、「じゃあ私が、魚を食べてあげるから」とか言ってるのを、お兄ちゃん澄ました顔で聴きながら、フタをサッ。すると中はちゃんと2皿とも、最初から鶏料理なのである。みんな「ワーッ」と歓声を上げて、さらに座が盛り上がった。

 こんなサービス、客によっては怒り出す人もいるかもしれない。お兄ちゃんはその辺りの空気を読んで、臨機応変にやってるんだろうね、きっと。




 

 


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2008年6月29日 (日)

嫁、ゲイプライドに突入す。

 この週末、子供服のバーゲンのために、嫁は5区へとメトロに乗って出かけて行った。1、2時間後、父子がオペラ界隈のブックオフで待ち合わせていたところへ、疲労困ぱいの嫁登場。「どうしたの?」と訊くと、「ゲイプライド」のイベントに遭遇してしまったんだそうな。

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 メトロから地上に出ると、紙吹雪が散乱し、大音響の音楽が遠くで聞こえる。お祭りが何より好きな嫁が、バーゲンそっちのけで音のする方へ歩いて行くと、ラスパイユ大通りで大群衆に遭遇した。

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 こういう太ったオジサンたちやら、

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 鍛え抜いたお兄さんたちが、練り歩いている。このゲイたちの祭典ゲイプライドは、ウィキペディアによると、すでに40年近い歴史を持つものだという。日本でも、やってるそうな(詳しい説明は、こちら)。

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 バスは通れないし、地下鉄の駅も閉鎖されたりして、帰ってくるのは大変だったみたい。でもモスクワでは弾圧されて今は開かれてないということだし、自由と平和の象徴として評価すべきなんだろうね。

 



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2008年6月27日 (金)

「麦穂亭」の昼食。

 ユーロの対円レートが、史上最高値を更新した。円で生計を立てているわが家の財政、直撃である。もう、何もかもが高い。いっそうの緊縮財政を敷かねば・・と思いつつ、半分ヤケクソで外食に出かけてしまう。

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 7区にある世界最古のデパート、ボン・マルシェ近くの、エピ・デュ・パンというレストラン。急に思い立って、出かけるちょっと前に電話したら、「カウンターの2席しか空いてませんヨ」と言われる。1年ぶりぐらいだけど、あいかわらず繁盛してるようだ。着いた時にはまだ空席があったものの、見る見るいっぱいになってしまった。日本語の達者なギャルソンがいるせいか、日本人客が多い。

 ちなみにエピepiというのは麦や稲の穂のことで、パンpinは松の木。ただこの店名は、rue du pin松の木通りにあるからなので、「麦穂亭」と訳しました。

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 店で焼いているパンも、麦穂の形をしている。当然焼き立てのアツアツで、おいしい。

 カウンター席はどうかなあと思ったが、店内が見渡せる上に、隅っこのコッソリ感が悪くない。カウンターの板がかなり前傾していて、気をつけないとグラスが流しの方に転がって行ってしまいそうだけど・・。

 メインとデザート、グラスワイン付きという定食を注文する。これで25ユーロ。一昔前だったら、2500円。でも今は、4000円以上!いやいや、そうは思うまい。

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 僕の注文したのは、豚の胸肉をクルクルと巻いてローストしたもの。見た目は巨大な鳴門がゴロンと置いてあるみたいだけど、とろける脂身が美味。嫁はこの店の名物、真鯛の焼いたの。以前より、鯛がずいぶん小さくなってるような・・。でも付け合わせの、野菜をサフランで煮込んだものも含め、相変わらずおいしい。ウロコをちゃんと取ってあって、香ばしい皮が食べられるのもうれしい。

 グラスワインは、赤と白。ギャルソンに銘柄を訊くと、ゴニョゴニョっと口の中で言われてよくわからない。もう一度訊いたら、どうもフランス南部ラングドックのものらしい。

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 そしたら赤は、目の前の流しに置いてある紙パックの赤い蛇口から、ジョジョ〜と注いでいた。これがあの、パリの下町に住むSカメラマンが「オレなんか、ふだんは5リットル入りの赤ワインばっかりダヨ。スーパーで買うと水より全然安いけど、十分いけるゾ」と言ってるものか。

 でもスパイシーな香り、複雑さこそないけれど、厚みのある味わいで、豚には十分合う。

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 デザートは、とろけるショコラのケーキ。スプーンを入れると・・、

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 とろとろっと、ビターチョコが流れ出してくる。いろんな店で食べたけど、ここのが一番おいしいかな。

 満足して、帰路につく。ところがボンマルシェで帰国土産を見始めてる頃から、身体がものすごく重くなってきた。どうやら、あの赤ワインにやられたようだ。たった一杯しか飲んでないのに。Sさんの境地には、まだ全然達してないと反省した。ここでの食事では、別注文のワインをお勧めします・・。

 

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住所:11 rue dupin 75006 Paris
電話番号:01-4222-6456
休業日:土、日曜日

 








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2008年6月25日 (水)

ブラームスは、お好き?

 今夜は、サル・ガヴォーというコンサートホールに出かけた。

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 客席数500ぐらいの、ごくこぢんまりとしたホールで、フランスにかつて存在したピアノメーカー、ガヴォー社の遺したものだ(ガヴォーのピアノについては、こちら)。舞台正面のパイプオルガンが美しい。

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 葉加瀬太郎のヴァイオリンコンサート。タレントの高田万由子のダンナさんというぐらいの知識しか、僕にはなかった。入ってすぐのカウンターバーでシャンペンを飲みながら眺めていると、観客の9割方は日本人。そのうちの8割ぐらいは、30〜40代の女性だ。その理由を、嫁から教えてもらう。セリーヌ・ディオンと共演した曲がドラマで使われたりして、大ヒットしたとか。

 コンサートの印象は、カリフォルニアワインみたいと言ったらいいのか・・。いきなりおいしい、いきなりドラマチックという感じ。ブラームスが好きみたいで、そんな選曲もその印象をさらに強くする。

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 休憩を挟んだ第2部から徐々にほぐれ始め、延々と5、6曲弾き続けたアンコールが、一番盛り上がったかな。娘の誕生の際に作った「Angel in a House」とか、アイルランドの曲とかが、特に良かった。パパイヤ鈴木みたいな風貌から、ものすごい超絶技巧が繰り出される。でも本人も十分に楽しんでる感じで、ブラームスよりこっちの方が、ずっとリラックスして聴くことができた。最後はみんなで手拍子、フラッシュもバチバチという感じでした。


 


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2008年6月23日 (月)

パリの一杯呑み屋、楽しいですヨ。

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 夏至の今ごろは、午後10時を過ぎてもこんなに明るい。

 日本から来たA氏、パリ在住のSカメラマンと韓国料理屋でひとしきり盛り上がったあとも、自然と、もう一軒行こうかということになる。

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 Sさんはもう20年以上も、パリのど真ん中1区のチュイルリー公園近くに住んでいる。近くには1960年代末まで、「パリの胃袋」と呼ばれた中央市場があった(中央市場については、こちらが詳しいです)。「その頃の下町の雰囲気が、この辺にはまだ少し残ってるんだよネ」と、Sさんは言う。

 サントノレ市場通りに並んでいた肉屋や魚屋、定食屋も、今は小洒落たブティックやビストロに取って代わられつつある。その中でかろうじて生き残っているのが、この「ルビー」という店だ。

 前には、テーブルの代わりにワイン樽。ワインバーというより、一杯呑み屋という感じだけど、立ち飲みしてるお客さんたちがみんな実に楽しそうで、僕らもフラフラと中へ入って行った。

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 カウンターの照明が、いい味出してる(Sさんの尖った頭が、写ってしまった・・)。

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 壁に貼ってあるワインリストを見ると、フランス国内の主要産地が並んでいる。でも大部分は、ボトルで20ユーロ(約3200円)以内。たいていのお客さんは、グラス1杯2、3ユーロ(3〜500円)ぐらいの無銘のワインを飲んでる。店内の人々も、ほんとに楽しそう。僕らもロワールのブルグイユAOCや、ボジョレーのモルゴンで乾杯。ようやく暮れた街中を、ヴェリブで帰ったのでした。

 





 


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2008年6月21日 (土)

100年前の写真の謎 =顔篇=

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 娘の通っている小学校の連絡帳。その表紙を眺めていたら、「ん?」と思うことがあった。(「100年前の写真の謎=風景篇=」は、こちらです。)

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 たとえば、これ。学校創立から3年後の1887年、日本の年号で言うと明治20年の写真。これで全校生徒なのか、1クラスだけの集合写真なのかは不明です。なぜか、坊主頭の子が多い。

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 そしてこちらは、1917年(大正6年)の写真。この2枚に共通して、おかしいなと感じたのが何かというと・・。生徒のほとんどは見るからに男の子なのに、中に女の子らしい子供が混じっていること。上の写真では、先生に肩を抱かれてる左の子。下の写真では、左から2番目の子。

 この当時のフランスの初等教育は、ほとんど男女別学だったはずなので、なぜ女の子がいるのか。考えられるのは、1)カトリック系の学校は、特別に女子の入学も許していた。2)女の子に見えるけど、実は男の子である。の、ふたつぐらい。

 そう思ってもう一度よく見てみると、下の写真の子は半ズボンを履いてる。男の子かも。でも上の写真の子は、いかにも美少女風・・。

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 さらにこちらは、1931年(昭和6年)。一気に人数も増え、同時に子供たちもすごくハイカラになってる。この中もやはり男の子しかいないように見えるので、どうやら仮説その2が正しいのか。

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 時代は戦後に移り・・。1965(昭和40年),1971年(昭和46年)を見ても、男の子ばかり。この学校に女子が入ったのは、ずいぶん最近のことだったみたい。それにしても、女性教師のファッションは、さすがフランスという感じです。


 


 

 


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2008年6月19日 (木)

SportBand、買いましたヨ。

 珍しくいい天気の続く、今日この頃。

 今朝はいつものコースからちょっと外れて、シャンゼリゼの方へ走って行った。

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 コンコルド広場からシャンゼリゼ大通りに入ってすぐの辺りは、まだ緑が多い。なにしろシャンゼリゼの"シャン"Champsは畑という意味もあり(この場合はちょっと違いますが)、18世紀まではのどかな田園地帯だったくらい。もう11時近かったけど、観光客もそんなにいないから、のんびり走れる。ちなみにウィキペディアの「シャンゼリゼ」の項は、なかなか面白いです(こちら)

 わざわざ普段のコースから外れたのは、この店に寄りたかったから。

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 ナイキの路面店。GPRAのO会員が売り出されたばかりのSportBandを見せびらかすものだから(GPRAの説明は、こちら)、矢も盾もたまらず、買いに走ってしまったのだ。

 それにしても、この店。よほど途中で出てしまおうかと思ったほど、店員の愛想の悪さはすごかった。どうしてもここで何か買いたい人以外は、この店は勧めません。

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 これが現物。シューズに付けたセンサーの情報を受けて、時間や速度、消費カロリーなどが表示される。走り終わったあとは、先端部分を取り外して、パソコンのUSBに差し込むと、自動的にNikeのサイトに転送されるという具合。

 もともと僕は走ってる最中は音楽を聴かないので、iPodじゃなくてもいいんだけどな〜と思っていた。きっとそういう人が多くて、商品化されたのではなかろうか。

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 腕回りもスッキリして、おおむね満足。でも日本だったら7500円の品が、フランスだと60ユーロ(約1万円)。この円安、何とかしてくれ〜。



 


 

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2008年6月17日 (火)

「ル・パンフレ」再訪。

 2ヶ月前に行って気に入ったレストラン「ル・パンフレ」を、再び訪れた。(1回目の報告は、こちらです)

 今回は、日本に帰国するN夫妻のお別れ食事会である。パア〜っと行こうかと思ったけど、両家ともお腹ぺこぺこというほどでもない。前回は65ユーロ(約11000円)のコース・メニューをキムタカ氏にご馳走してもらったが、これでは全部平らげられそうにない。そこで前菜、メイン、デザートで35ユーロ(約6000円)のコースにする。

 トマトベースの冷製スープに、魚肉団子揚げを添えたつき出しに続いて・・、

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 前菜は、茄子と子羊のコンフィ。コンフィというのは、その食材自身の脂でじっくり煮たり焼いたりしたもの。フランス南西部の鴨のコンフィが、その代表的なものだろうか。普通に焼くとぱさつきやすい鴨も、ねっとり、しっとりした風味になるのだ(う〜、よだれが出てくる)。

 この子羊も、筋っぽい部位なのに、極上の柔らかさだった。

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 メインは、上が鱈(たら)、下が骨付き鴨の、いずれもロースト。鱈は下にジャガイモのピュレが敷いてあって、ジロール茸風味。鴨は、トウモロコシの粉を蒸したポレンタや蕪(かぶ)、ラディッシュなどが添えてある。

 こうやって3枚並べてみると、ソースの掛け方がけっこうワンパターンかも?でも味は、文句ありませんでした。

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 ワインはロワール地方サンセールの赤を注文する。サンセールといえばキリッとした白が有名だけど、ピノノワールから作られたこの赤は、軽やかながら余韻も長く、魚も肉も味を引き立ててくれる。1本38ユーロ(6500円)という値段以上のポテンシャルを感じた。

 そしてデザートは・・。

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 軽く温めた白桃にピスタッチオをまぶして、バニラアイスを載せたクランブルケーキ風(この写真の見た目より、ずっとおいしかったです・・)。爽やかな酸味が、食事の締めには最高でした。今回もギャルソンヌのお姉さんたちは、すごく愛想よかったし。満足、満足。


 

 



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2008年6月16日 (月)

美しい・・。

 ここ数日、パリのあちこちで、こんなポスターを見かけます。

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 モナコ王妃だったグレース・ケリーの回顧展を、パリ市庁舎で開催しているお知らせです。

 僕がフランスに来た1982年の秋に亡くなったから、あれからもう四半世紀以上経ったことになる。若い人にはあまりピンと来ないかもしれないけど、ぜひヒッチコックの「裏窓」や「ダイヤルMを回せ」、「泥棒成金」などを見て、その美しさを再発見していただきたい。今ならずいぶん安い値段でDVDも出てるし、この3作品は映画としても文句なしに面白い。

 特に「泥棒成金」は、コートダジュールが舞台になっているので、その後の人生を暗示しているようで興味深い。この時はまだレーニエ大公とは出会っておらず、彼女が事故死することになるモナコ公国の上の断崖道路を、ドライブするシーンもあったりする・・。

 彼女が亡くなって数年後に、大公を見かけたことがあったけど、伴侶を失った痛みはまだまったく癒えていないようで、それは悄然とした姿だった。かつては、映画俳優の藤田進(「姿三四郎」の主演俳優です)に気品を加えたような、さっそうとした偉丈夫だったのに。

 

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2008年6月13日 (金)

シチリア風パスタ。

 時差ボケが、きつい・・。

 カナダから帰って数日が経つのに、昼間はボ〜っとしています。食欲もあまりないので、夕食はパスタのみの一品!

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 去年シチリア島に旅行した時に覚えた、超簡単料理「トラーパニ風パスタ」。フライパンを熱して、オリーブ油でニンニクを軽く炒める(子供がいるので、トウガラシは入れない)。固めに茹でたスパゲティを、投入。皿にあげて、半分に切ったミニトマトとルッコラなどの葉っぱを盛り付け、パルメザンをばさっと振りかけて出来上がり。

 塩を多めにして茹でた方が、味がはっきりするかも。それからオリーブ油もケチらない方が、溶けたパルメザンと混ざり合った時に、よりおいしい。

 イタリア本国では、アリオーリョにパルメザンをかけるなんて料理は見たことがなかったので、新鮮だった。ほとんどレストランの賄いみたいな料理だけど、簡単で何度食べても飽きない。

 デザートも、イタリア風で・・。

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 といっても、これまた超簡単。イチゴを切って、砂糖を振りかけて、レモンを絞るだけ。このデザートの時には、安いイチゴの方がオイシイです。


 

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2008年6月11日 (水)

モントリオールは、「王の山」。

 日曜の夜にとりあえず仕事が終わり、翌朝のんびり走りに出かける。

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 ほとんどが英語圏であるカナダの中で、モントリオールのあるケベック州だけは、主要言語がフランス語だ。だから街中の表示は、頑固にフランス語だけか、しょうがなく英語と2カ国語にしてあるか、どっちかである。

 そして外来語としての英語は、極力避けている。たとえばフランスなら、駐車場は「parking」、週末は「weekend」と英語をそのまま使ってるけど、フランス系カナダ人は頑固にフランス語に言い換えてる。まるで英語の波に飲み込まれまいと、必死になってるように。

 そうそう。モントリオールというのもこの都市の名前の英語読みで、本当はというか、フランス語では「モレアル」と発音する。もともとはモン・レアルMont Real、「王家の山」という意味だったのですヨ。

 で、毎年ここに来ると必ず登るのが、その「王家の山」。今は、現代フランス語でMont royalモン・ロワイヤルという名前になってる。

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 大都市のど真ん中にあるとは思えないほど、うっそうとした木々が茂る。場末にある「アルプス旅館」からは、ずっと上り坂。ふもとに着いた時点で、すでに25分経過。そこから山道への急傾斜は、わずか200mほどながら、今年も途中で息が上がってしまって、最後まで走りきれずに歩いてしまう。無念・・。

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 土の道になると、傾斜は緩やかで、足にも優しく、快適に走り続けられる。頂上近くにはちょっとした大きさの池があって(地図で見ると、「ビーバー湖」となっている)、冬はカチカチに凍結し、天然スケートリンクになるらしい。

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 頂上からの眺望。ゼエゼエ(わりと大きく、拡大できます)。

 そういえばドイツの某自動車メーカー系F1チームを率いているオジサンと、なぜかほぼ毎年、ここで鉢合わせする。2年前には下りの途中で僕が後ろから合流し、そのままの勢いで前に出たら、彼が抜き返してきた。そこでこちらも負けじと、先に出る。そんなことを繰り返してるうちに、オジサン二人がほぼ全開でふもとまで競争になってしまったことがあった。

 最後にわずかに早く舗装路に到着して、こちらを振り返った時の、彼の勝ち誇った顔といったら・・。エンジニアとしても非常に優秀な人だが、同時にこれぐらい負けず嫌いじゃないと、勝負の世界を生きていけないのであろう。

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 お腹ぺこぺこで食べた、「アンガス牛」の巨大ステーキ。かなり筋肉質だったけど、おいしかった〜。アンガス牛ってよく知らなかったけど、有名らしい(日本で飼育してる人のサイトは、こちら)。






 


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2008年6月 9日 (月)

モントリオールのチャイナタウン。

 モントリオールの中華街は、ずいぶんこぢんまりしている。

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 門だけは立派だけど、縦横2ブロックぐらいに、食べ物屋や中華スーパー、土産物屋が並んでる程度だ。ただベトナム中華が多くて、フォー(ベトナム風うどん)が食べられたりするのは、さすがにフランス語圏らしい。(photo by Oカメラマン。やっぱり、プロはうまいわ。)

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 大通りから脇に入って、おいしそうな店を物色する。「強記飯店」という看板を見つけて(強記って、どういう意味?博覧強記?)、なんだかさびれた感じだなあと思いつつ2階に上がると・・、

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 中はびっしり、中国人のお客さんで埋まっている。迫力に圧倒されて隅っこの方しか撮れなかったけど、店自体はこの4倍ぐらいの広さ。それがほぼ満員で、ワイワイ、ムシャムシャやってる中、ようやく二人席を確保する。

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 海老ワンタンスープが、1人前6,5カナダドル(約650円)。小さいスープ茶碗が出て来るかと思ったら、小ぶりの洗面器ぐらいのが運ばれてきた。ぷりぷりの海老ワンタンだけでなく、肉も野菜もドッサリ。二人では食べきれないくらいの量だ。妙に勘が働いて、1人前だけの注文にしてよかった。

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 麻婆豆腐も炒飯も、「ほんとに、これで1人前?」というぐらい量が多い。しかもそれぞれ、6〜10ドル程度の値段。パリの中華の半額という感じだ。おまけに、おいしい。パリの中華のような、化学調味料ドッサリ感もない。

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 今回一番気に入ったのが、この骨付き豚の唐揚げ。胡椒と塩だけの味付けながら、外はカリカリ、中は肉汁たっぷり。これまた山ほど運ばれてきたけど、見る間に完食した。あ〜、思い出すと、また食べたくなる(実はこの翌日にも、行ってしまったのだ。)。

 他にビールを頼んで、1人前1500円ぐらい。安いなあと思うにつけ、ユーロ高がしみじみ身にしみるのでした。


 



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2008年6月 8日 (日)

口呼吸は、病気の元!

 「口で呼吸していると、虫歯になりやすいだけでなく、いろんな病気にかかる恐れがある」という新聞記事を読んで、「そうか、やっぱり呼吸は鼻でしなくちゃ」と心に決める。(「口呼吸」の関連サイトは、いろいろあるようです。たとえば、こちら)

 そしてその直後、ふと思い出したことがあって、薬箱をゴソゴソ。奥の方から見つけたのが、「ブリーズ・ライト」という「鼻孔拡張テープ」。鼻の頭にぺたっと貼って、空気の通りをよくする粘着テープである。就寝時に貼ればいびきが消えて熟睡できるし、スポーツ時には酸素摂取量が増えるとある。

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 これが、その現物。それにしても何年か前にもまったく同じことを考えて、発作的に買っていたらしい。われながら忘れっぽいのと飽きっぽいことに呆れる。

 使用期限がギリギリ大丈夫だったので、試しに貼ってみた。すると劇的に、鼻の通りが良くなるのだ!うれしくなって、走りに行く。以前から、口を真一文字に結んで、涼しい顔でランニングしてる人を見て、かっこいいなと思っていた。でも慢性鼻炎の気がある僕には、なかなかできない芸当だった。それがこれを貼って走ると、「鼻6、口4」ぐらいの比率までは行けたような気がする。

 実はこれ、日本で買ったのだが、よく見たら製造元はアメリカだった。だったら今週滞在中のカナダでも売ってるだろうと、「アルプス旅館」近くの薬局に行ったら、ありました。

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 左が日本仕様。右がさっき買った、カナダ仕様。でも中味は、まったく同じだ。花粉症に悩む嫁用に、小さいサイズも購入した。しかしあくまで、高くそびえる鼻を持つ外人用のスモールである。はたして、やまとなでしこにも使用可能なのだろうか。鼻孔ではなく、ほっぺた拡張になったりして・・。


 

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2008年6月 6日 (金)

モントリオールを走る。

 今週末は、カナダ・モントリオールに滞在中。海外出稼ぎも佳境に入り、少々疲れがたまってきた頃かも・・。

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 ここ数年、定宿になっているホテル「マノワール・デ・ザルプ」。「アルプス・マナーハウス」とでも訳すのか。一応石造りの、古くて庶民的な安宿で、「アルプス旅館」と呼ぶ方がぴったり来る。それにしてもなぜカナダで、アルプスなんだろう。

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 ホテルの界隈も庶民的で、こんな人が歩いてたり、酒瓶片手に舗道で人が眠りこけてたり。

 時差ボケで6時前に起きてしまい、早朝の街をサン・ローラン川に向かって走り出す。

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 海としか思えないほど、広い川幅。

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 川岸は遊歩道が整備されて、すごく走りやすい。自然といつもより、ペースが上がる。このあたりの木々がみんな楓(かえで)なのは、さすがカナダというか・・。

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 北米では屈指の古都で、同時にトロントに次ぐカナダ第2の都市なので(人口約350万人)、石造りの建物と高層ビルが混在している。

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 気候のいいこの時期に来ると、いつも「1年ぐらいなら、住んでもいいかな」と思う。でも真冬は、零下20℃以下という寒さ。モントリオールは坂が多く、坂道が完全に凍りつくと、地元の人でも滑って転んで大ケガ、なんてことがしょっ中らしい。家の入り口がこんなふうに階段の上にあるのも、積雪対策なんだろう、きっと。





 



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2008年6月 4日 (水)

本場のタコ焼き、でっせ。

 関西の「タコ焼き伝説」、ご存知でしょうか。各家庭に1台は必ずタコ焼き器が常備され、関西人たちは幼少時からその道に精進するという・・。

 最近仲よくなったK家のご主人は、大阪出身である。もちろんパリにも、タコ焼き器といっしょにやって来た。「タコ焼きパーティをしましょう」というありがたいお誘いに、待ってましたと応じる。

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 当日はわが家まで、材料、器材一式を持って来ていただく。着くなり、準備に取りかかるKさん。粉と混ぜる水の分量は、思ったよりずっと多い。ほとんど、もんじゃ焼きのようなサラサラの感じ。「そういえば東京に来て、もんじゃ焼き食べました?」という問いに、「ええ。一度、連れていかれましたけど・・」と、言葉を濁すKさん。きっと、けっこうなカルチャーショックを受けたんだろう。

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 千枚通しみたいなものでひっくり返して行くのだが、いやその速いこと。

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 ソースとかつお節と青のりを、たっぷりかけて。東日本で食べるタコ焼きに比べると、ずっとふわっとしている。ちょっと、明石焼のような食感。作るそばから、子供たちが平らげて行くので、製作が全然間に合わない。

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 ワインは最初に、アルボワのシャルドネ2005年。3月のワイン市で買ったもの。それから赤は、シャンボール・ミュジニの1級畑レ・シャトロ。同じく2005年で、こちらは11月のワイン市で買ったものだ。

 このブルゴーニュが、タコ焼きと相性抜群だった。お酒はほとんど飲めないというKさんだが、「おいしい、おいしい」とグラスが進む。また新たにワインを好きになってくれた人ができて、よかった、よかった。


 



 


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2008年6月 3日 (火)

ヤキトリ・ジャポネ。

 9月から新学期が始まるフランスは、今ごろが年度末。2ヶ月後に控えた夏のバカンスを前に、父兄も子供も(それから先生も)ソワソワし出す頃である。そして例年この時期、日本の学園祭に当たる「フェット・ド・ファミーユ」という行事が、娘の学校で開かれる。

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 講堂では子供たちのダンスが披露され、中庭には模擬店が出る。普通のカフェやクレープ屋、それからスペイン人の父兄はタパス、レバノン人はレバノンケーキを出したりする。そしていつの頃からか、われわれ日本人は「焼き鳥スタンド」を開いている。

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 幼稚園2才児クラスの教室を借りて、まずは設営。お父さんたちは浴衣やハッピを着て、日本情緒を盛り上げる。上に掲げられた看板は、数年前に学校が作ってくれたもの。ブロシェット・ジャポネーズ(日本風串焼き)と書いてある。「YAKITORI」でも、通じそうだけど。

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 去年から普通の焼き鳥に加えて、つくねもラインナップ入りした。約20世帯の日本人家庭(それから日仏家庭も)が手分けして家で焼いてきた、父兄の手作りである。

 前日の準備は、1日がかりだ。朝、指定の肉屋に各家庭10枚ずつ、もも肉を引き取りに行く。持ち帰って、1枚を14〜16コに切り分ける。それを串1本あたり5コ刺して、まず白焼き。それから特製のタレで2度焼き。これを30本作る。ウチはたまたま二人で作れたけど、それでもヘトヘトになった。

 一方、つくね班は60本。つくねの方が作るのが簡単だということだけど、こちらもけっこう大変そうだ。

 とにかくこれで、合計約600本の焼き鳥が出来上がる。それを当日学校に持って行って、温め直し、炊き立てのご飯の上に載せて出す。炊飯器や電気コンロも、もちろん各家庭から供出される。プラスチックの皿にご飯を盛って、焼き鳥とつくねを1本ずつで5ユーロ。円に直すと800円だから、けっこう高い。でもこれが、飛ぶように売れるのである。

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 正午の開店から、文字通りドドド〜っとフランス人たちが押し寄せて、1時間も経たずに完売してしまう。最後には、「ご飯だけでも」というので、タレをたっぷりかけて、タダであげたりした。これまた大好評。毎年、「今年も食べ損ねた」と恨めしそうに言われるのがツライ。しかし各家庭の生産能力は、これが限界かも。

 原材料費を差し引いた純益を学校に寄付して、終了。みなさん今年も、お疲れさまでした。

 

 


 


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2008年6月 1日 (日)

「"50歳以上の老人"は、外していいでしょう」<映画の名セリフ>

 和田誠さんの本で、「お楽しみはこれからだ。<映画の名セリフ>」というのがある。登場人物のセリフをきっかけに、縦横に映画を語るもの。三谷幸喜との対談集「それはまた別の話」とともに、何度も読み返している、僕の大好きな本です。

 今回は、ちょっとそれをマネして・・。

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 メルボルンの中国人街で買った香港製DVDなので、ちょっと漢字が変だけど、「新幹線大爆破」というタイトル。1975年製作。大学時代に封切りで観て、興奮したことを覚えている。

 新幹線に爆弾が仕掛けられ、時速80km以下になるとそれが爆発するという状況下、犯人と国鉄、警察の攻防が繰り広げられる。このアイデアはその後、キアヌ・リーブス主演「スピード」に拝借されている。

 で、タイトルのセリフは、電話の声を基に、捜査本部の刑事が犯人を絞り込もうとして発した言葉。中年男性の声なので、「女性と、50歳以上の老人は外していいでしょう」と言うのだ。

 30数年前の封切りの時は気にも止めなかったけど、今回これを聞いてガックリ。そうか〜、僕はもう老人なんだ〜。

 この映画の公開から3年後、僕が新聞社に入った時の新人研修で、「『55歳の老婆が引ったくり被害』などという記事を、まだ散見する。注意するように」と言われたことを覚えてる。この頃がちょうど、「50歳以上は老人」が世間の常識から非常識へと変わる端境期だったのだろう。

 裏返すと、日本全体がまだ活気に満ちて、若かったということか。それはこの映画の雰囲気にも、よく出てる。犯人役の高倉健、鉄道公安員の宇津井健、運転手の千葉真一。かなり濃いキャスティングだけど、みんなものすごくエネルギッシュだ。だから犯行動機はイマイチ不明だし、宇津井健が辞表を叩き付けるところが相当に唐突でも、最後まで引き込まれて、見入ってしまうのである。


 

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