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2008年2月 9日 (土)

ヴェリブで走ると、大根が転がる・・。

 さて、実際にヴェリブに乗ってパリを走ると、どんなことが起きるのだろう。

 ヴェリブを使ってるというと、一番よく訊かれるのが、「危なくない?」という質問である。「ぜ〜んぜん、危なくない」・・ことはない。日本と違って舗道を走るのは違反だし(おかげで日本と違って、歩行者は恐い目に遭わなくて済むけど)、クルマはびゅんびゅん飛ばすし。

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 パリ市内は大都市の中では自転車道が普及している方だとはいえ、大部分はバス・タクシーレーンと共用である。だから背後からぐわーっとバスが迫ってくると、ちょっとヒヤッとする。ハンドルの左側だけでいいから、ぜひミラーを付けてほしいところだ。

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 そして交差点や広場に差しかかると、その頼みの綱の自転車レーンも消えてしまう。あとは行き交う自動車と、混走しなければならない。この写真はパリ名物、凱旋門のロータリー(ラウンドアバウト)に、これから突っ込もうというところ。

 この凱旋門のロータリー。たとえ自動車でも、慣れない人だとなかなか外に出られず、ぐるぐる何周もしてしまったりする。自動車の場合は、まず進入の際は、中心にズバッと切り込んで行く。そして螺旋状に回るイメージで外側にふくらみながら、出たい道に向かって行くのがコツである。

 でも自転車では、これは危険。外周に沿ってアウトベタで回って行く。それでも放射状の道に差しかかるたびに、右側からクルマがけっこうなスピードで入ってくるから注意が必要だ。良い子はマネをしないように。

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 それから走ってて一番困るのは、こういう石畳の道を通過する時だ。1台あたりの経費を抑えようというのか、サスペンションは省略してある。アスファルト路面はともかく、石畳の道では振動で前が見えなくなるぐらい、よく揺れる。

 先日、日本食料品店で米やらラーメンやら、しこたま買い物をして、帰りにヴェリブを使った時のこと。走り出してすぐ、石畳のガタゴト道になった。

 交差点の真ん中で、ゴトッと音がして、何かがカゴから転がり落ちた。下を見たら、買ったばかりの大根だった。後方、左右の自動車が止まって待ってるのを感じつつ、大根を回収。あんパンとか納豆だったら、まだ恥ずかしさの度合いは少なかっただろうに、なぜよりによって大根だったのか・・。


 カゴがかなり小さめなのも、不満なところだ。

 まあでも、いろいろ言いたいことはあるとはいえ、こんなに便利、安価、かつ快適な都市移動手段は、他にない。あっという間に1500ヶ所近いステーションと2万台の自転車を用意するなど、決定からインフラ整備までの過程も迅速だった。フランス人も、やる時はやるもんである。

 前回紹介したホームページでは(英語版もあり)、パリの地図の任意のステーションにカーソルを合わせてクリックすると(こちら)、そのステーションで使える自転車の台数、空いているドックの数が一目瞭然にわかるのも便利だ。

 外出の時に近所のステーションに自転車があるかどうか、目的地のドックが使えるか、事前にチェックできるから、「ヴェリブ難民」になることがある程度防げる。

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 先日、滞在していたバルセロナでも、ヴェリブのスペイン版を発見。パリのノウハウを、ほぼそのまま移植したみたいだった。これから世界各国の大都市に、こうやって普及していくのかな。


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コメント

日本食料品店へ行くのに、バスもメトロも中途半端だったから、これはいいですねえ。落ちたのがお豆腐だったら、もしかして飛び散って大変だったかもしれませんし、かっこいいムッシュウが大根落としている姿も、結構絵になってたんじゃないですか?

投稿: しろみ | 2008年2月10日 (日) 18時06分

僕もそう思って、日本食料品屋の帰りに使ったんですが、カゴに入れ過ぎるのは厳禁です。ワインもダメ。いっぺんに年取ってしまう。La Viniaとか、距離的にちょうどいいんだけどね・・。

投稿: ムッシュ柴田 | 2008年2月10日 (日) 19時16分

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