むむ、こしゃくなキリシタン・バテレンめ
フランスの学校には、父兄による授業参観もなければ、先生が家にやって来る家庭訪問もない。
フランス人に日本の家庭訪問の話をすると、「ええっ、家の中を教師にさらけ出す?信じられない!」という反応が返って来る。同様に授業参観がないのも、先生が授業中のあれこれを親たちに必要以上に見せたくないということなのだろう。つまり教師と親、学校と家庭の境界線が、日本以上にはっきり区切られている印象だ。
でもその代わりと言うか、2、3ヶ月に一度、親を招いての朝食会というのがある。先日のバレエ教室も そうだったけど、こういう時のフランスの親たちは熱心である。朝8時半から1時間ほど,子供たち、父兄、先生がいっしょにクロワッサンを食べたり、コー ヒーを飲んだりしつつ、子供たちの様子を見たり、ここぞとばかり先生を質問攻めにする。お母さん方はほぼ全員が仕事を持っている人たちだが、9時半を過ぎ ても延々と話し続けている(仕事は、いいのか?)。
朝食会の間、子供たちは自習をしている。机の上の緑色の繁殖物体は、教室で観察している小麦。日本だったら、稲かも。
娘の通っている学校はかなり保守的な感じなのだが、それでも外国人の入学を拒むことはない。娘のクラスだけでも、アメリカ、イギリス、レバノン、スペイン、そして日本などなど、多彩な国籍の子供たちがいる。
たとえば右のイネスは、パパがエジプト人で、ママがドイツ人とフランス人のハーフ。左のコティは両親ともポーランド人だが、パパはアメリカ生まれなので、家の中では英語でしゃべってる、とか。
今朝の自習は、ツリーに飾り付ける絵を描いていた。
この学校はカトリック系なので、宗教教育がある。小さい時から教会に連れて行って歌を歌ったり、イエスの生涯を勉強したりする。うちは仏教徒で、僕などは草木や石ころにも神が宿るという方に共感して、一神教はどちらかというと苦手だ。
でも娘は教会から帰って来た時など、目がお星様状態になっている。「イエス様はね〜」とか語り出すものだから、両親は「あ、バテレンになってる」と警戒モードに入る。しかし日本の仏教や神道に比べると、何も知らない小さい子供たちを惹き付ける要素は、確かにこっちの方がたくさん持ってると思う。賛美歌と念仏、マリア様とお釈迦様、クリスマスと花祭り(だっけ?)では、ちょっと我が方が劣勢か。仏教神道連合の奮起に期待したいところである。
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コメント
お元気そうですね?12時間のフライトの疲れも感じさせぬ更新ペース、サスガです!!
日本滞在の約2週間の、仏教&神道連合の巻き返しに期待しましょう!・・・って、のっけからみんな集まってのクリスマスパーティーでしょ? 望みウス、ですね。
投稿: みらくるりん | 2007年12月21日 (金) 02時34分