大井川べりを走る。
僕の実家は、静岡県中部の島田という町にある。江戸時代は東海道53次の宿場町だった。町を流れる大井川は長雨が続くとしばしば増水し、旅人たちは長期の足止めを余儀なくされた。おかげで宿場は栄え、一大歓楽街のようなことになってたらしい。
そこで働いていた女郎が結い、日本中に爆発的に流行したのが、「島田髷(まげ)」である。花嫁の文金高島田も、もとは当時の風俗嬢のヘアスタイルだったわけだ。
さて、その大井川に沿って、かなりしっかり整備された遊歩道が続いている。道幅は5メートルぐらい。路面はテニスコートのアンツーカーのような舗装で、ひざや足首への負担も少なく感じる。冬枯れの風景も、風情がある。
上流から河口まで全長20km以上あるので、フルマラソンの練習も可能だ。駅伝の実業団チームや、現役時代の瀬古選手も練習に来たとか。
沿道には、こんなものが置かれている。
近寄ってみると、広重の浮世絵の複製とか、東海道の起点・日本橋からの距離、その宿場を詠んだ歌の碑とかである。これが53コあるわけで、けっこうな力作だ。島田はもう20年以上も前から人口が減り続け、駅前商店街など絵に描いたようなシャッター通りである。そんな状況を少しでも変えようという、涙ぐましい努力が感じられる。近年は「武士の一分」とか、映画ロケの誘致にも熱心だし。
この目印がほぼ200メートルおきにあるので、日本橋から京都まで走って戻って来ると、往復20km以上になる。でもこの日の僕は、赤坂の宿(現愛知県音羽町)で力尽きたのでした。
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