その晩も、イタメシ。
昼のブルガリに続いて、夜もイタリアレストランへ。仕事関係の忘年会、それからお世話になった人がアメリカに赴任するので、その歓送も兼ねての会だった。
「La Pigna」(ラ・ピーニャ、松ぼっくり)という名前のこのレストランは、ブリヂストンのモータースポーツ活動に長く携わった人が、イタリア料理への情熱止みがたく、脱サラして開いた店だ。
シェフはイタリア人のヴィンチェンツォ。F1のシーズン中はフェラーリのモーターホームでも腕を振るっていて、われわれ日本人も時々お世話になっている。オフの今はラ・ピーニャに詰めているが、年明けにはフェラーリがイタリアのスキーリゾートでイヴェントを開くので、そっちに帯同すると言っていた。物静かな、職人風イタリア人である。
まずはスプマンテ(イタリアの発泡性ワイン)で乾杯してから、赤に移る。オーナーの勧めてくれたのが、シシリア産のこのワインだった。ドンナ・フガータ(遁走する女)というメーカーの作る、2004年のタンクレディ。主に地元のブドウ品種ネロ・ダヴォラとカベルネ・ソーヴィニオンがブレンドされている。最初は、スパイシーな香りがむんむん来る。隣の畑で胡椒でも作ってるのかと思うくらい。でもそのうち、しっとりと落ち着いた感じに開いてきた。「神の雫」風に言うと(笑)、「シシリアの荒涼たる大地にたたずむ、黒髪にバラを一輪挿した、ふくよかな目鼻立ちのくっきりした美女」というところ(再び笑)。
オジサンたちの飲酒欲はこれぐらいでは満足されず、2本目の赤へ。次もドンナ・フガータの、「ミッレ・エ・ウナ・ノッテ」(千夜一夜)という名前もラベルも素敵なワイン。同じく2004年ながら、こちらはほとんどネロ・ダヴォラの単一品種に近いらしい。今回の2本に限らず、シシリアで産するワインは、南国のものにありがちな、お腹にずしんと来る重さがない。特にこの千夜一夜は、洗練されたエレガントなワインだった。
最後はオーナーが、サッシカイアのグラッパ(ブドウから作ったイタリアのブランディ)を供してくれた。これまた、端正なラベル。
呑み意地が張りすぎて、ワインの紹介しかできなかった。蛇足ながらヴィンチェンツォの料理は、現地で食べさせてもらってるのと同じ、素晴らしいものです。
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