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2007年12月16日 (日)

21歳のワイン

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 サンタクロースたちがプレゼントの配送打ち合わせをしている・・のでは、もちろんない。週に一度、娘にフランス語を教えに来てくれてる娘さんが、クリスマスだというのでサンタの帽子をかぶってきたのだ。しかも自宅を出てからメトロに乗ってウチに来るまで、ずっと被りっぱなし。日本だったらちょっとアヤシイ人と思われかねないが、地下鉄の車内で乗り合わせた人たちに、「いいわねえ〜」と褒められたと素直に喜んでいた。そういう可愛いところのある女性なのである。

 今日は今年最後の授業ということもあって、終わってから昼食を食べて行ってもらった。今までウチに来たことのなかった彼氏も招待した。

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 ケリアちゃんとアレクシイくん。ケリアは、モナコの出身である。ケリアという珍しい名前は、お父さんがグレイス・ケリーの大ファンだったから。二人はともに、パリ大学で日本語を勉強している。この夏の旅行が、初めての日本行きだったとは思えないほど、特にアレクシイくんは日本語がうまい。

 せっかく二人が来てくれたのだからと、ちょっと特別なワインを出すことにした。

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 南仏プロヴァンス地方リュベロンで造られた、シャトー・ド・リゾレットというワインの1986年ビンテージである。ケリアちゃんも1986年生まれの21歳。プロヴァンスとコート・ダジュールという隣り合った地方で、彼女とこのワインは同じ年に生を受けたことになる。

 まだ青春まっただ中のケリアに比べると、リゾレットの方はさすがにかなり老成している。グラスの縁は、思いっきり瓦色になっていた(南仏の瓦色、くすんだ茶色です。拡大可能)。でもまろやかさの中に、まだ十分な張りが感じられる。グルナッシュ特有の濃厚な果実味や、ボディの厚みも健在だ。素朴だが芯の強い、プロヴァンス女性といったところかな。

 イタリア風サラダとカルボナーラ、デザートは嫁手製のチーズケーキ。お土産にいただいたマカロンも美味しかったし、のんびり楽しい日曜の午後だった。

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コメント

ケリアちゃん、お初にお目にかかります。
はちきれんばかりの若さとはまさにこのこと!かわゆいっ。彼女がサンタの帽子をかぶって一人でメトロに乗ってるサマも、想像するダニチャーミング。そんな彼女に同い年のワインなんか出しちゃって、にくいですねえ〜、ムッシュ。若い彼氏にゃマネできめエ〜!!
サンタの格好の彼女が現れた瞬間のお宅のヒメの喜ぶ顔も、なんとなくわかるわ〜。ほんと、ステキな冬の一日でしたね。

投稿: みらくるりん | 2007年12月17日 (月) 15時07分

ムッシュ柴田さん、お久しぶりです。
ブログ開設おめでとうございます。
写真も文章も暖かみがあって素敵なブログですね。
ほのぼのした気分になりつつ、優雅なパリ生活を羨ましく拝見しました。
ランチのカルボナーラは卵黄多めのこだわりレシピのものですね!

ノエルの様子もきれいでした。
これからもフランスのおいしいお話や季節のお便りなど楽しみにしています。

投稿: YSのママ | 2007年12月17日 (月) 15時26分

YSのママさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
オフの暇を利用して、つれづれに書いてます。いつまで続くやら・・。読んでますという声を励みにしつつ、ブログのために美味しいもの食べに行ったりという本末転倒に陥らないよう(笑)、のんびりやって行きますね。

投稿: ムッシュ柴田 | 2007年12月17日 (月) 16時20分

みらくるりんさん、
僕が初めてモナコGPに行った時、ケリアは1歳で、その辺をよちよち歩いてたそうです。そして彼氏アレクシイくんのパパは、僕と同い年だそうな。この日は、若者たちの成長を見守る隠居の気分じゃったヨ。

投稿: ムッシュ柴田 | 2007年12月17日 (月) 21時52分

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