ちょっと古いボジョレー
今年も気がついたら、カフェやレストランの店先に、「ボジョレー・ヌーヴォー到着!」のポスターが張り出される季節になっていた。毎年なんとなく買って、それなりに楽しんでいるけれど、どうもやっぱりガメイ種の独特の癖が気になってしまう。
そこで今年は、ヌーヴォーではないボジョレーを試してみた。2006年の「サン・タムール」というAOC。日本では、ヴァレンタインの時に人気のある銘柄とか。通りすがりのニコラ(フランス国内いたるところにあるワイン量販店)で、9,5ユーロ(約1500円)で購入。ボジョレーとしては、けっこういい値段です。
色はガメイ種独特の菫色。香りは、甘い甘いイチゴジャムのよう。口に含むと、まだしっかり閉じていて、匂いに連動した味わいを期待していたのに、はぐらかされる。それでも30分ほど放置しておくと、少しずつふんわりと開いてきた。
甘い香りはいっそう濃密になって、キャンディを鼻先に持ってこられたみたい。でも決して、いやな感じではない。酸味もしっかりしていて、余韻もある。知らずに飲んだら、ピノ・ノワール種の赤ワインだと答えるだろう。
そのワインが美味しいかどうかという基準は、わが家の場合きわめて単純である。話が弾んで、量も進むのが、僕たちにとってのいいワインなのである。この日は二人で半分ほど飲み、空気も抜かずにコルク栓をしたまま、台所の隅に放置。それでも翌日あらためて味わった時も、楽しい時を過ごさせてくれた。これから毎年11月は、「ちょっと古いボジョレー」を飲んでみようっと。
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