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2007年11月27日 (火)

ブルゴーニュ「栄光の3日間」その2

 ボーヌの町は、周囲を環状線が取り囲んでいる。道路が空いていれば、15分ほどで一周できてしまう。その曲がりくねり具合や、古い建物の並んでいる様は、昔はいかにもグルリと城壁が建っていたと思わせる雰囲気をとどめている。
 その環状線沿いにある、「ブシャール・エネ&フィス」社へと向かう。この時期はいろんな蔵元が、特別なテイスティングを行っている。ネットでいろいろ試飲リストなどを比較して、ここを予約したのだった。「ブシャール・ペール&フィス(ブシャール父子商会とでも訳す?)」は有名だし、聞いたこともあった。でも「エネ&フィス(長男と息子商会?)」は初耳。ここもずいぶん歴史のある会社のようだけど・・。

 白4種類、赤7種類の計11種類を試飲して、ひとり35ユーロ(5600円)。それが高いか安いかは、微妙な値段設定かな・・。ほとんどが最近のビンテージだったが、最後に1973年を2種類味わえることになっていたのにも釣られた。ところが・・。

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 これが、その73年モノ。左がジュヴレイ・シャンベルタン、右がボンヌ・マール。いずれも銘醸ワインといわれるものである。でもジュヴレイはこの写真でも明らかにわかるぐらい、濁ってしまっている。口に含むと、澱の渋味と酢になりかけているような風味で、ジュヴレイの面影はまったくない。とても、呑めません状態だった。

 それに比べるとボンヌ・マールは、縁(ふち)はすっかり瓦色になっているものの、透明度は高い。酸味もあるし、変にひねた感じがない。すべてがまろやかで、同時に十分に若々しい。それまでのワインはほとんど吐き出していたけれど、これだけはすっかり呑んでしまった。注いでくれてるオジサンが東洋人の顔の見分けがつかないのをいいことに、同行者は2杯目までお代わりしていた。僕もそうしたかったけど、そんな度胸がないのが残念・・。

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 試飲会場のあちこちに、私設博物館のような感じで昔のものが展示してある。これはワインに貼るラベル(エチケット)の原板。石版印刷だったのですね(クリックすると、拡大されます)。

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 こちらは20世紀初頭の、販促パンフレットのようなものと思われる。真ん中のページは、世界中の博覧会、展示会での受賞リスト(これも拡大可能です。というか、基本的にすべて拡大可能です)。たとえば「1900 Paris」とあるのは、同年に開催された万国博覧会と思われる。そこで金賞を受賞しているのだが、はたしてそれが当時、どれほどの価値があったのやら。

 1855年のパリ万博でボルドーワインの格付けが行われたのは、有名な話である。しかしブルゴーニュは今日に至るまで、その種の格付けとは無縁で来ている。それはどうしてだったのだろう。あまりに細かく、畑が分かれているから?当時はボルドーほど、外国に輸出されていなかったから?でもこのリストを見ると、ハノイとかセントルイスとか、リマ(!)とか、ずいぶんあちこちに出品して、頑張っている。この時期のブルゴーニュは、アジアや新大陸へと雄飛しようとしていたのかもしれない。ブシャールのワインは、日本にも輸入されていたのだろうか。

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コメント

ボンヌ・マール良かったですね。
この畑は高いので数回しか飲んだことがないのですが、ものすごいポテンシャルを感じました。シャンボールミュジニィ村のもう一つの特級格付ミュジニィの同じ作り手の同い年と比べても全くタイプが異なる強い感じでした。でも、古くなったボンヌ・マールは試せていないので、今回行けなかったのが本当に残念です。

2杯も飲んだ人が羨ましい。

P.S.Comte du Vogueはもしかしたら今でも平日はvisiteを受け付けてくれるかもしれませんので、ついでの時に行かれるといいと思います。新しいのだけですが、上述の2つのワインを試飲させてくれると思います。

投稿: こんご | 2007年12月 3日 (月) 08時53分

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